官庁通り商店街物語 大寿司

読んで字の如し、寿司屋である。大将の通称マー坊と綺麗な奥さんの2人で切り盛り。官庁通り商店街の親父たちの平均年齢があの頃50だとすれば、マー坊はズバ抜けて若かった。僕はマー坊にすごく可愛がられた。マー坊はうちの父ちゃんのお客でもあった。つまりマー坊の角刈りは父ちゃんが刈っていた。大寿司は美味いし繁盛していたが、いつしか店をたたみマー坊はいなくなった。のちに父ちゃんが言うには、マー坊には腕にじんましんの跡がビッシリあり(確かにあった!)食べ物屋には致命的であったらしい。哀しい話である。