彼岸花

お彼岸に行かれなかった墓参り。墓地には僕の他は誰もいない。お盆の賑やかさとは違い、花をたむけてあるお墓も少ない。先祖が眠る墓までの道中、まるで花道のように真っ赤に咲く彼岸花。名前だけは知っていたし今までだって咲いていたはずだが、僕自身がおじさんになり、見慣れた風景に初めて花が目に入るようになった。