むか〜しむかし

むか〜しむかし、肥後の国にそれはそれは母親思いの優しい息子がおったそうじゃ。足の悪い母親の看病をしていた息子はある時、信濃の国の善光寺に自分の悪い所を摩るとたちまち治る「おびんずる様」があると噂を聞きはるばる善光寺に来たそうじゃ。肥後の国で待つ母のために一生懸命おびんずる様の足を摩っておったが「母ちゃん本人に摩らせてやりたい!」とおびんずる様を袋に入れて持って帰ったそうじゃ!